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最優秀賞


異業種ネットワークを通じた町工場発こだわり雑貨・3CCブランド



株式会社 山本食品/山本 豊
有限会社小林金属製版所/稲村大樹
株式会社四ツ葉・テック/清田慎司
不二高株式会社/高島弘光

  • 町工場の高い技術力と繊細さで身近な品を製作!
  • 職人と商人がタッグを組んだ3CCのアイディアが結実!!





異業種交流から生まれた、 町工場の職人の技術が光る 鯔背(いなせ)な雑貨
 私ども四社は、「さんしん3CC(さんしーしー)」という、異業種交流と経営力向上を目的とした経営者の会のメンバーであり、ここで知り合った工業と商業の異業種同士が手を組みネットワーク事業を展開しています。
 工業系企業のメンバーたちは皆、地元のいわゆる「町工場」の経営者であり、その主たる業務は、最終製品や完成形を製作することではなく、完成形に使われる一部の部品を製作・供給することです。そのほとんどが、金属をはじめ、様々な素材を切削・研磨・形成・印刷するなど、ひとつの加工を専門に請け負っています。しかし、海外製造が優先される今の時代において、繊細で、丁寧な高い技術は正しい評価を受けにくく、生き残っていくのは至難の業となっています。そこで、「町工場」の職人の技術を活かして身近な製品を作り、普段その技術を目にできない一般の消費者に見て知ってもらうきっかけとしたい、そのような想いから生まれたのが「町工場発こだわり雑貨・3CCブランド」です。
コンセプトは「町工場とお客様を繋ぐ、粋で鯔背なお店」
 この事業は、下請けといわれる町工場の「職人」と販売・接客を得意とする「商人」の両者の互いの強みを生かしており、商品の企画・製作から店舗の運営、販売までのすべての工程を手掛けています。現在は3CCブランド商品専門の直売店舗として、「鯔背家(いなせや)」を三嶋大社前の商業施設「大社の杜みしま」内に出店しています。また、店舗内設計・企画・資材調達まで、3CCのメンバーである建材業者やインテリア業者、水回り工事業者等で完成させました。これも異業種交流で成し得たひとつの「形」だと思っています。

「町工場の技術を使う」のではなく、「技術を使って何ができるのか?」を考える。そしてその「何?」が「雑貨」という形になった。

事業のきっかけを生んだ「さんしん3CC」の歩み
 さんしん3CCのきっかけは、平成22年に三島信用金庫が若手経営者の育成を目的とて設立した、「さんしんチャレンジクラブ第1期」でのメンバーとの出会いにあります。2年の会期を終え卒業となっても、魅力あるメンバーとの活動を続けたいとの想いから、平成24年以降も自主活動を続けていました。平成25年には活動内容が評価され、三島信用金庫のオフィシャルの会として頭に「さんしん」の名をいただき、「さんしん3CC」となりました。現在、工業・商業・サービス業などの経営者、計14名のメンバーで活動しています。

事業のきっかけを生んだ「さんしん3CC」の歩み
事業のきっかけを生んだ「さんしん3CC」の歩み


コンセプトは「町工場とお客様を繋ぐ、粋で鯔背なお店」
 平成25年11月にオープンした鯔背家。コンセプトは「町工場とお客様を繋ぐ、粋で鯔背なお店」としました。この「いなせ」という言葉は、江戸日本橋魚河岸の若者の間で流行した髪型に由来します。髪型が魚のイナ(ボラ)の背に似ていることから、「鯔背銀杏(いなせいちょう)」と呼ばれ、そこから、魚河岸の若者のように粋で勇み肌の若者を「いなせ」と呼ぶようになりました。「鯔背家」の名前はここからいただいています。
そして、高い技術力に裏打ちされた職人の技で、身近な品を作ってみよう。そんな「粋」な発想のもとはじまったのが「町工場発こだわり雑貨」ですが、商品化の原点は職人の技術はもちろんのこと、もうひとつ重要なのが「職人の遊び心」でした。 ステンレスボルトをワイヤー放電によって縦真半分にカットし、ナットを使い締めることによってカードを挟み固定できる「ボルト・スタンド」がその一例です。一見ただのステンレスボルトとナットですが、ボルトを真っ二つに切ればカードスタンドになる、その発想こそが「粋で鯔背な」商品を生み出しています。


自社の技術が詰まった商品を、お客様が笑顔で手に取ってくれた・・・町工場の域を超えたチャレンジが生んだ、感動の瞬間。

バリエーション豊かな 展開を。これからも
バリエーション豊かな展開を。これからも
 取扱商品が「工業系職人が作る雑貨」という性格上、当初は「成人男性」をメインのターゲットに想定し、商品展開を図りました。しかし、蓋を開けてみれば若年層、成人女性や小学校高学年以上のお子さんに驚くほど多くの興味を持っていただけました。現在は新展開として、商品のデザインやカラーを男性向けに限定せず、女性やお子さんにも喜ばれるバリエーションの研究を行い、ラインナップを増やしています。例えば、ステンレスを超薄型加工した割れない鏡「いなせな手鏡」は、女性向けに富士山柄・和柄・季節柄など柄のバリエーションを増やしたり、5月には女性向けに「浴衣にも合う髪留め」をキャッチフレーズに「真鍮エッチングの髪留め」を発売したり、6月にはお客様の声にお応えして、鯔背家の人気商品「ワイヤー放電加工ミニステンレスキーホルダー」のスマートホンのイヤホンホルダーバージョンを製作し発売を開始しました。すでに発売中の店舗名入りのステンレスのコースターは実際に飲食店で使用してもらい、得られた反応を商品の改良・開発に生かすなど、ノウハウを蓄えています。
 今後の商品展開としては、一般の消費者向けオリジナルデザイン商品やお子様の手形や足型、お子様の描いた絵を金属にエッチングした記念プレート、企業向けノベルティ商品、企業名をシルク印刷した金属グッズなどを考えています。
 また、商品の販売だけではなく技術としての町工場の魅力発信を兼ね、鯔背家にて職人と消費者の皆さまとが直接ふれあえるワークショップの開催や、製造技術をパネルや映像などによって展示することも視野にいれています。
バリエーション豊かな展開を。これからも
 そして多くのオファーを受け、今夏より山本食品の商業ネットワークを通じ、県内外のドライブインや観光地土産店への卸業務(外販)も開始します。
 今回の受賞を機に、今後もこの方向性に大きな可能性があることを自信とし、「地産の製造品」として地域ブランドを高めるとともに、一般の消費者が町工場(地元工業)の技術に関心をもってもらえるよう、皆でともに進んで行きたいと思っています。